巡拝お寺ガイド
普明山 真光院 ふみょうざん しんこういん くまたにじ 第八番札所 熊谷寺
歴史をしのばせる建物が数多く今もなお残る
御詠歌 | たきぎとり水熊谷の寺に来て難行するも後の世のため |
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本尊 | 千手観世音菩薩 |
真言 | おん ばざら たらま きりく |
宗派 | 高野山真言宗 |
開基 | 弘法大師 |
お寺の歴史・全体像
弘仁8年(817)、弘法大師が熊谷寺の閼伽ヶ谷(あかがたに)で修行している時に熊野権現が出現し、「長く衆生済度の礎とせよ」と告げ、一寸八分の金の観音像を授けたといいます。そこで大師は等身大の千手観世音菩薩を刻み、その胎内に熊野権現から授かった観音像を納め、堂を建立して本尊として安置したのが、熊谷寺の始まりと伝えられています。
かつて大師が修行した伝説のこの地は、やがて塔堂が次々と建てられ、現在の熊谷寺境内となっています。山中にあったため、戦国時代の兵火にもさほどの被害をうけなかったそうです。
お寺について
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大師堂
本堂からさらに階段を36段登ったところにある大師堂は、屋根に据えつけられた露盤から見ると宝永4年(1707)の建立と解ります。安置されている大師像も永享3年(1431)の作とかなり古いものとして寺宝にもなっています(徳島県指定重要文化財)。また徳島平野を一望できる絶景は、ここまで階段を登ってきた疲れを忘れさせてくれます。
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山門
左右に仁王像を従えて堂々とそびえる山門は高さ13.2mの和様と唐様(弾宗様)の折衷様式で、貞享4年(1687)に建造された県指定の重要文化財。四国霊場の木造山門としては最大規模となり、2層目の天井・柱等には極彩色の天女像等が掛かれています。また現存する大看板「普明山」の額は安政大修理の時に寄付されたといわれるもので、裏側には「萬延元年、七月 二十日 再興願主 矢部惣左ェ門」等の墨書が今も残っています。
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本堂
仁王門をくぐり、長い登り坂や階段を登っていくと中門が見えてくる。本堂はさらにこの中門を登った正面、山の中腹部にあります。本尊は千手観世音菩薩だが、昭和2年(1927)に火災に遭い、本尊と本堂を全焼。現在の本堂は昭和15年に本尊を安置する奥殿と拝殿、昭和45年に供養殿と本尊が再建されたものです。新しい本尊は大事をとって、本堂裏手の別棟に祀られ、本堂から拝むようになっています。
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多宝塔
安永3年(1774)に建立。胎蔵界の大日如来を中心に、東側に阿閼(あしゅく)如来、南側に宝生如来、西側に無量寿如来、北側に不空成就(ふぐうじょうじゅ)如来と、四方に四仏が祀られています。多宝塔としては四国地方最古最大規模を誇ります。
熊谷寺までのアクセス
土成インターチェンジから、県道139号線を市場町方面へ進むと寺行きの看板があるので看板に沿って行くとたどり着きます。
- 土成インターチェンジからは約5分
- 第九番札所の法輪寺まで車で約10分
- 熊谷寺
- 住所 : 徳島県阿波市土成前田185
TEL : 088-695-2065
寝坊 : なし
駐車場 : あり(納経所横・境内まで徒歩約3分、無料、50台)
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