巡拝お寺ガイド
正党山 菩提院 しょうかくざん ぼたいいん ほうりんじ 第九番札所 法輪寺
田園の中に佇む寺の本尊は珍しい涅槃像
御詠歌 | 大乗のひほうもとがもひるがえし転法輪の縁とこそきけ |
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本尊 | 涅槃釈迦如来 |
真言 | のうまく さんまんだ ぼだなん ばく |
宗派 | 高野山真言宗 |
開基 | 弘法大師 |
お寺の歴史・全体像
現在の場所から約3km離れた場所で弘法大師によって創建されました。以来寺は壮大な伽藍を誇っていたが、戦国時代にこの地を襲った長宗我部軍の兵乱激戦区にあたり、境内は兵火によってすべて焼失しました。その後土石流の影響もあり、正保年間(1644~1648)になって現在地に移され、正覚山法輪寺と名を改めて再興しました。安政6年(1859)にまたしても失火により桜門だけを残して焼失してしまいます。現在の本堂、大師堂などの堂塔は明治時代に再建されたものです。
お寺について
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本堂
八十八ヶ所で唯一と言われる珍しい寝姿の仏像が祀られている本堂です。この涅槃釈迦如来像は弘法大師作で、釈迦がクシナガラ沙羅双樹の下で入滅(亡くなられる)した際に、北枕に顔は西向き、右脇を下に横に寝ている姿を現しています。その傍らには釈迦を慕う弟子たちや動物たちの嘆き悲しむ像が置かれています。この寝姿は別名「賢者の寝相」とも呼ばれ、安静を保つには最良の形なのだとか。機会があると見てみればいいが、開帳は5年に一度。また多くの文献では本尊はこの涅槃釈迦如来だけと記されているが、実は三国伝導(インド、中国、日本)の仏とされている釈迦如来、阿弥陀如来の三如来が祀られています。
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大師堂
大正期の大きな奉納額が掛かっている大師堂。これは不治の病から奇跡的に回復した人の返札だが、詞書から奉納者もその経緯もわかります。またこの堂の中には珍しい「大師御衣」が納められています。この寺にあるものは、明治天皇から提げ渡されたもので、現在は一般公開されていません。
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草鞋
昔、松葉杖なしでは歩けない人がこの寺に参拝に訪れました。参道の真ん中辺りで足が軽くなり、松葉杖なしでも歩け、ついには足が完治したという伝説が残っています。本堂にはたくさんの草鞋が奉納され、健脚祈願の願を掛けた草鞋も売られ、足腰の悪い人へのお守りとして買われています。
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売店
境内の中で店を出している売店の草餅は、お遍路さんに人気です。近所の農家で作ったもので、いかにも手作りという素朴な風味がうけています。店では茶の接待もあり、乾いた喉を潤す人も多いです。他に鳴戸金時を蒸した焼いもなどもあります。
法輪寺までのアクセス
土成インターチェンジから、国道318号線を鴨島方面へ進み、県道12号線を脇町方面へ進んでいると看板がでているので道なりに進んで行くとたどり着きます。
- 土成インターチェンジからは約10分
- 第十番札所の切幡寺まで車で約15分
- 法輪寺
- 住所 : 徳島県阿波市土成田中198-2
TEL : 088-695-2080
寝坊 : なし
駐車場 : あり(境内横・境内まですぐ、無料、10台)
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