巡拝お寺ガイド
一課山 毘盧舎那院 仏木寺 いっかざん びるしゃないん ぶつもくじ 第四十二番札所 仏木寺
神と仏が同居している寺
御詠歌 | 草も木も仏になれる仏木寺なおたのもしききちくにんてん |
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本尊 | 大日如来 |
真言 | おん あびらうけん ばざら だどばん |
宗派 | 真言宗御室派 |
開基 | 弘法大師 |
お寺の歴史・全体像
大同2年(807)、この地を巡錫していた弘法大師は、牛を引いて歩く一人の老人に出会いました。その老人の進められるがままに、牛の背中に乗っていくと。
楠の大木にかけらた宝珠を放っているのを発見しました。その楠で大日如来を刻み、宝珠をその眉間に納め、一寺を建立しました。本尊がこの大日如来であることから、地元の人からは「大日さま(さん)」と呼ばれ、信仰を集めています。寺のおこりに由来してか、牛馬家畜の守り仏としても信仰を集めているほか、疱瘡(ほうそう)除けの御利益もあると伝わっています。近年は牛馬家畜の守り神から転じて、ペットの霊の供養に訪れる人も多いです。
お寺について
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本堂・大師堂
本堂は、享保13年(1728)に吉田藩主・伊達若狭守によって建立されたものといわれています。建立当時の大師堂は現不動堂とされ、現大師堂は比較的新しいものです。また大師堂に安置されている弘法大師像は、檜の寄木造りの見事なものです。正和4年(1315)の銘が入っているが、これは胎内銘入りの大師像としては、日本最古ではといわれています。
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茅葺き屋根の鐘桜
仏木寺でひときわ風情を醸し出すのは、霊場の中でも珍しい茅葺き屋根の鐘桜堂。これは、元禄年間(1688~1704)に再建されたといわれており、実に300年以上もの歴史を誇っています。
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家蓄堂
牛馬家畜の守護仏として知られる仏木寺らしいお堂がここです。毎年、旧暦6月の土用の丑の日と二の丑には、「瓜封じ」の休養が行われています。これは、瓜(キュウリ)を人間や牛馬の身代わりとして病気を封じ込め、川に流すというものです。手順は祈願の内容を口頭で伝えて持参した瓜を渡すと、穴を1ヶ所開けて祈祷をしてくれます。その穴に札を詰めて、大豆でふたをしたものを頂く。これは家に持ち帰ってもよい。その場合は、床の間や仏壇に置き、体の悪い部分を撫でながら祈りを唱えます。腐りそうになったら、木の根元に埋めればよい。農村らしい、のどかな行事です。
仏木寺までのアクセス
JR卯之町駅から国道56号線を進み、宇和警察署を過ぎて最初の信号を左折します。県道29号線から県道31号線へ右折し、走ると左手に見えてきます。
- JR卯之町駅からは車で約30分
- 伊予インターチェンジからは約1時間50分
- 第四十三番札所の明石寺まで車で約30分
- 仏木寺
- 住所 : 愛媛県宇和島市三間町1683
TEL : 0895-58-2216
寝坊 : なし
駐車場 : あり(山門前・境内まで徒歩2分、無料、15台)
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