巡拝お寺ガイド
舎心山 常任院 しゃしんざん じょうしゅういん たいりゅうじ 第二十一番札所 太龍寺
山頂に佇む「西の高野」
御詠歌 | 太龍の常にすむぞやげに岩屋舎心聞持は守護のためなり |
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本尊 | 虚空蔵菩薩 |
真言 | のうぼう あきゃしゃらばや おん ありきゃまり ぼり そわか |
宗派 | 高野山真言宗 |
開基 | 弘法大師 |
お寺の歴史・全体像
阿波の三難所の一つと言われる寺は、標高約600mの山頂付近にあるが、今ではロープウェイで楽に行け、山頂駅に着けば本堂へ続く長い石段と黒門が出迎えてくれます。垣武天皇の勅願によって開かれた寺で、弘法大師が自ら刻まれた虚空蔵菩薩が御本尊として本堂に安置されています。幸福、人徳、財力、知恵を無限に授けてくれる仏様だそうです。本尊は弘法大師の御開創以来、何度かの落雷や火災などで焼失し、現在のものは嘉永5年(1852)に蜂須賀斎裕公によって再建されたものです。また、平成3年には大修理も行われ、威風堂々として参拝者を迎えています。ここは、大師が19歳の時に修行を行い、室戸岬と並んで青年時代の思想形成に大きな影響を与えた場所です。
お寺について
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大師堂
本堂の横から御廟(みみょう)の橋、大師堂の拝殿、その裏手に御廟(ごびょう)があり、高野山奥の院と同じ配列になっています。このことが、「西の高野」と呼ばれる所以の一つです。大師堂には「竹林の七賢人」や「司馬温公の幼年の逸話」など、中国の民謡や伝説が彫刻されていて、繊細な描写が見事です。
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龍天井
本坊や御摩堂は明治27年(1894)の火災によって焼失し、その後再建されたものです。納経所の右隣に建つ持仏堂の大廊下の天井には、高知県安芸市出身の四條派の画家、竹村松嶺(しょうれい)による龍が描かれています。迫力あるその姿は、修行中の大師を守護したという大龍のようです。
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舎心ヶ嶽
ロープウェイで行き来する途中、切り立った岩壁の上に大師の座像を見ることが出来ます。ここは19歳の大師が100日間に渡って虚空蔵求聞持法という記憶力と判断力を身につける秘法を体得した場所です。その道筋には石仏四国八十八ヶ所を設けています。
立ち寄りスポット
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道の駅 わじき
鷲敷町、相生町、上那賀町、木沢村、木頭村の5町村を有する丹生谷地区の道案内や観光などの情報をここで知ることができます。漬け物や木製品などの特産品の販売をしており、さっぱりとしたスダチシャーベット(150円)が人気です。鳥のさえずりなどが聞こえ、森林の中にいる気分にしてくれる2階建てトイレもユニークです。
住所 : 徳島県那賀郡那賀町中山字関ヶ原34-56 TEL : 08846-2-3553
太龍寺までのアクセス
JR桑野駅前から国道195号線を西へ。右手に喫茶店(カントリーロード)を見て、次の信号を右折すれば太龍寺ロープウェイ乗り場に着きます。
- JR桑野駅から車で約15分
- 徳島インターチェンジからは約1時間35分
- 第二十二番札所の平等寺まで車で約25分
- 太龍寺
- 住所 : 徳島県阿南市加茂町龍山2
TEL : 08846-2-2021
寝坊 : なし
駐車場 : あり(ロープウェイ山麓駅乗り場前・ロープウェイで境内まで約10分、無料、200台)
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