巡拝お寺ガイド
大栗山 花蔵院 おおぐりざん けぞういん だいにちじ 第十三番札所 大日寺
大師と行基作の仏像を安置するかつての別当等
御詠歌 | 阿波の国一の宮とはゆうだすきかけて頼めやこの世のちの世 |
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本尊 | 十一面観世音菩薩 |
真言 | おん まか きゃろにきゃ そわか |
宗派 | 真言宗大覚寺派 |
開基 | 弘法大師 |
お寺の歴史・全体像
弘仁6年(815)、この地で修行中の弘法大師のもとに大日如来が現れ、「この地は霊地なり、心あらば一宇を建立せよ」と大師に告げたそうです。そこで早速大日如来を刻み本尊とし、堂宇を建てて安置しました。寺名もこのことにちなんでつけられたものです。のちに阿波の総鎮守である一宮神社が建てられた時、この寺がその別当寺になっています。明治時代の神仏分離令により、一宮神社にあった十一面観世音菩薩は大日寺に移され本尊となり、もともとの本尊の大日如来は脇待仏になったようです。今では、道を挟んでその昔は阿波の総鎮守だった一宮神社が建っています。徳島市内には5つの札所があるが、この寺がその最初の札所になります。
門を入ると左手に本堂があり、右手本堂の正面が大師堂となります。境内はさほど広くはないが、それだけに落ち着いた佇まいを見せています。ここにある客殿は平成6年に総檜造りの2階建てに立て替えられたもので、「快適に過ごせる」と宿泊遍路に大人気です。同時に食堂(宿泊遍路のみ使用)や納経所、トイレなども新しく改築されました。
お寺について
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本堂
弘法大師が建立した本堂は天正年間(1573~1592)の兵火により焼失してしまったため、現在の堂宇は明治時代に再建されたものとなります。明治時代の神仏分離令により本尊は行基作の十一面観世音菩薩となったものの、大日如来像も一緒に安置されているため、この寺には歴史的価値が高い仏像が2つあるということになります。本堂前に右手を揚げて坐っているのは撫で仏のおんびずる様で、願い事を唱えながら撫でると願い事が叶えられると言われています。
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奥の院建治寺(こんちじ)
大日寺より5km離れた山中には十三番札所の奥の院とされる建治寺があります。ここはもともと修験の祖として知られる役小角(えんのおづぬ)が開いた修行の地とされているだけあり、深山幽谷といった雰囲気が漂います。ここの護摩祈祷をする住職を介して授けられる言葉は、悩み事解決の霊示「おうかがい」とも呼ばれ、病気、先祖からの因縁、霊的な障害などあらゆることが解るそうです。その言葉のおかげで不眠症や神経症が快方に向かった例もあるそうです。弘法大師もここで荒行に励んだと言われ、昔から霊気の強い場所だったのかも知れません。訪れたならば一度祈祷をお願いしてみるのもいいかもしれない。本尊は金剛蔵王大権現。
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しあわせ観音
門を入った正面の所には、合掌をしている両手の中に小さな観音像が入った「しあわせ観音」と言われる観音像が建っています。幸せを願い祈るといいとされ、多くの参拝者に親しまれています。他にはしあわせ観音の裏側には小さな池があり竜王像を取り囲むように七福神像が建っていたり、境内には水子地蔵、子安地蔵尊なども祀られています。
大日寺までのアクセス
藍住インターチェンジから県道1号線を徳島市内へ行き、国道192号線と合流すると石井町方面へと走り、鮎喰川沿いの県道21号線を進んで行くと右手にあります。
- 藍住インターチェンジからは約35分
- 第十四番札所の常楽寺まで車で約10分
- 大日寺
- 住所 : 徳島県徳島市一の宮町西丁263
TEL : 088-644-0069
寝坊 : あり(要予約)
駐車場 : あり(境内より少し西・境内まで徒歩約2分、無料、30台)
お気軽に
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