巡拝お寺ガイド
金剛山 一乗院 こんごうざん いちじょういん ふじいでら 第十一番札所 藤井寺
水清らかな仏鏡の寺は藤の花に彩られ
御詠歌 | 色も香も無比中道の藤井寺真如の波のたたぬ日もなし |
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本尊 | 薬師如来 |
真言 | おん ころころ せんだり まとうぎ そわか |
宗派 | 臨済宗妙心寺派 |
開基 | 弘法大師 |
お寺の歴史・全体像
弘仁年間、この地に立ち寄られた弘法大師が、三面を山に囲まれた渓流の水清き仙鏡に心ひかれました。現在境内のある所からさらに山中に入ったところにある八畳岩の上に護摩壇を築き、金剛不壊の道場として、17日間もの間、修行をしたといわれています。そして境内に5色の藤をお植えになりました。その由来からこの寺は金剛山藤井寺の寺号となったのだという。その後、真言密教の道場として栄え、山全体に七堂伽藍が建ち並んで荘厳な美を極める大寺院となったといいます。ところが天正年間に兵火に遭い焼失してしまいました。
そのため、延宝2年(1674)に臨済宗の南山弾師が入山して寺を再興し、その時宗派を臨済宗に改めました。ところが天保3年(1832)には再び火災にあい、またしても伽藍のすべてを焼失してしまいました。さて、この寺の本尊は薬師如来で、弘法大師自らの作であると伝えられており、不思議にも2度の火災の難を逃れています。この本尊は実際は平安時代の年号が記されており、900年以上も前のものとされます。はっきりとした年号が分かっているものとしては四国霊場最古の仏像といわれ、国宝にも指定されており、現在は奥の院に安置されています。
お寺について
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境内
境内には8本の手を持つ白龍弁財天(はくりゅうべんざいてん)をまつったお堂があります。8本の手には蔵の鍵や弓、矢など様々な物を持っていって、金運や武術の上達、芸事の上達などの願いごとを叶えてくれるといいます。このお堂の前には弁天水がチョロチョロと流れ出ている。この水は焼山寺付近の谷川の水をひいていて、冷たく、おいしい。本堂の横からは山道を散策するように、ミニ西国三十三ヶ所とミニ四国八十八ヶ所が設けられています。西国三十三ヶ所は10分ほど、八十八ヶ所は40分くらいをかけて回ることが出来ます。木々に囲まれたコースは、大師が心引かれた当時の仙鏡の魅力を感じられそうです。
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大迫力の龍の顔
本堂の天井に描かれている雲龍は必見です。本堂を全面改修した昭和52年に描かれたもので、地元鴨島町出身の林雲渓の作。30畳のどの大きさがあり、睨みをきかせた迫力のある顔が薬師如来を守っているかのように見えます。
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弘法大師お手植えの藤
境内に入ってすぐに目に入る立派な藤棚。見頃は4月下旬ごろからゴールデンウィーク中だそうです。紫のノダ藤、八重咲きで濃い紫のレンゲ藤に、ピンク、小豆色などの藤の花が見事に咲き競っています。
藤井寺までのアクセス
土成インターチェンジから、国道318号線を左折して鴨島方面へ進み、阿波中央橋を渡り、国道192号線との突き当たりを左折。鴨島郵便局手前の信号を右折して道なりに進むとたどり着きます。
- 土成インターチェンジからは約15分
- 第十二番札所の焼山寺まで車で約1時間30分
- 藤井寺
- 住所 : 徳島県吉野川市鴨島町飯尾1525
TEL : 0883-24-2384
寝坊 : なし
駐車場 : あり(寺門前のふじい屋旅館の駐車場利用・境内まですぐ、200円、30台)
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