巡拝お寺ガイド
巡拝お寺ガイド
五剣山 管自在院 ごけんざん かんじざいいん やくりじ 第八十五番札所 八栗寺
「お聖天さん」として親しまれる庶民信仰の地
御詠歌 | 煩悩を胸の智火にて八栗をば修行者ならで誰か知るべき |
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本尊 | 聖観世音菩薩 |
真言 | おん あろりきゃ そわか |
宗派 | 真言宗大覚寺派 |
開基 | 弘法大師 |
お寺の歴史・全体像
屋島の東、5つの峰が特徴的な五剣山の中腹にあり、創建は6年(829)。寺仏によると入唐前の弘法大師がこの山に登り8つの焼栗を埋めて旅の無事を祈願しました。帰国後、再び当地を訪れて求聞持法(ぐもんじほう)を修した時、天から5本の剣が降ってくると共に山の鎮守である蔵王権現の御神託があったといいます。また八つの栗も無事に成長していたので、五剣山八栗寺と号した寺を建立しました。中世は山岳修験の場としても栄えたが、天正の兵火により焼失。文禄年間(1592~1599)に無辺上人が再興に尽力し、江戸時代には藩主松平頼重・頼豊が再建し、松平家祈願寺としました。
また、この寺は「八栗の聖天(しょうてん)さん」とも呼ばれ、札所でも珍しい勧喜天霊場としても知られています。勧喜天(聖天)はインド伝来の天尊で、商売繁盛・夫婦円満のご利益があると言われています。
お寺について
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本堂
文禄年間に無辺上人が再建したものを、寛永19年(1642)に松平頼重が現在の本堂に再建しました。さらに宝永6年(1709)、松平頼豊が現在地に移築・修復しました。松平家の祈願所であったため、屋根には葵の紋が入っています。本尊の聖観世音菩薩は等身大で、弘法大師作と言われています。
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大師堂
江戸時代、本堂などとともに再建されたものです。横には朱塗りもあざやかな多宝塔も建っています。
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聖天堂(しょうてんどう)
本尊は、木食以空上人(もくじいくうしょうにん)が後水尾(ごみずのお)天皇皇后の東福門院より賜ったという、弘法大師作と伝えられる勧喜天。高さ約15cmの金像夫婦二天で50年に一度開扉される秘仏。次回開帳は2028年です。
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中将坊堂
山の守り神である天狗の八栗山中将坊をまつるお堂。天狗は修行者の象徴であり、八栗寺が古くからの山岳修験の行場であった名残でもあります。この後ろの山には摩崖仏(まがいぶつ)も残っているが、危険な為見学はできないようです。
立ち寄りスポット
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平賀源内先生遺品館
志度町出身の天下の奇人・平賀源内の偉業をしのぶ資料館。エレキテルなどの発明品や「物類品隲(ぶつるいひんしつ)」などの著書、書簡、源内が開発したと言われる源内焼の作品や、自筆の油絵など、源内にまつわる品々を展示しています。隣には平賀源内の銅像が立つ旧邸や、ゆかりの薬草園もあります。
住所 : 香川県さぬき市志度46-1 TEL : 087-849-1684
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地蔵寺
第八十六番志度寺の奥の院。志度寺の本尊を刻んだという開基・薗子尼(そのこに)の屋敷跡と言われています。瀬戸内海で暴れた悪魚を退治した讃留霊王(さるれいおう)が、悪魚の霊を慰めるため地蔵堂を建てたのが始まり。「魚霊堂(うおのみどう)」とも呼ばれ、境内の地蔵堂には、地蔵菩薩と弘法大師が祀られています。
住所 : 香川県さぬき市志度545 TEL : 087-849-1196
八栗寺までのアクセス
高松西インターチェンジから国道11号線を牟礼町へ。コトデン八栗駅前を左折して県道36号線を進み、標識のあるT字路を右折しケーブル登山口駅に着きます。
- 高松西インターチェンジからは約40分
- 第八十六番札所の志度寺まで車で約15分
- 八栗寺
- 住所 : 香川県高松市牟礼町牟礼3416
TEL : 087-845-9603
寝坊 : なし
駐車場 : あり(ケーブル登山口駅前・本坊前・境内まですぐ、無料、100台)
お気軽に
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