巡拝お寺ガイド
五岳山 誕生院 ごがくざん たんじょういん ぜんつうじ 第七十五番札所 善通寺
弘法大師誕生からの修行の足跡を辿る善通寺派の総本山
御詠歌 | われすまば よもきえはてじ 善通寺 ふかきちかいの のりのともしび |
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本尊 | 薬師如来 |
真言 | おん ころころ せんだり まとうぎ そわか |
宗派 | 真言宗善通寺派総本山 |
開基 | 弘法大師 |
お寺の歴史・全体像
ここは弘法大師誕生の地で真言宗善通寺派の総本山にして高野山、東寺とともに大師三大霊場の一つに数えられています。広大な境内は、伽藍と呼ばれる東院と誕生院と呼ばれる西院に分かれ、併せて4.5万平方メートルにも及びます。善通寺の創建は大同元年(806)、唐から帰国した大師が先祖の菩薩を弔うために建立したのが始まりです。讃岐の豪族だった父・佐伯直田善通(さえきのあたいたぎみよしみち)から荘田を貰い受け、この地に唐の八ヶ霊場の土砂を撒き、唐の青龍寺の伽藍の雰囲気そのままに再現しようとしました。
この時寺号は父の「善通」からもらい、山号は寺の背後に香色山、筆山、我拝師山、中山、火上山の5峰がそびえていることから「五岳山」と名付けられました。七堂伽藍が完成したのが6年後の弘仁4年(813)、この時に本堂も建て、大師は薬師如来を本尊として刻み、安置しました。永禄元年(1558)の兵火によって本堂は焼失してしまったが、本尊は免れることができました。現在の本堂は貞享2年(1685)に再建されたもので、新たに運長が刻んだ薬師如来を本尊とし、大師が刻んだものは胎内仏として祀られるようになったのです。寺宝も多く残され、中でも「一字一仏法華経序品」や「三国伝来金銅錫杖」は国宝に指定されています。
お寺について
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本堂
金堂と呼ばれる本堂は東院にある。東院には他に五重塔、常行堂(じょうぎょうどう)、三帝御廟などがあり、東に赤門、西に中門、南に大門のそれぞれから入れるようになっています。金堂の上層に掲げている「大宝桜閣陀羅尼」(だいほうろうかくだらに)の額は流麗な筆跡が素晴らしく、必見です。金堂の周囲には五百羅漢像を安置しています。
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大師堂
大師堂は本堂の左手にある石段を登ったところの正面に建っています。中には黒衣をまとった大師像が祀られています。また、近くには鐘桜や毘沙門天を安置している岩窟もあり、いかにも霊地らしく、辺りは清浄な空気に満ちているようです。
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戒壇廻り
御影堂の地下にある約100mの通路。前を歩く人の姿さえも見えず、真っ暗な闇を壁づたいに巡ります。悪行のある者は出られないと言われているが、大師を慕い、精進して歩けば、いずれ大師が明るい灯を灯してくれるようです。
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御影の池
御影堂の正面にある小さな池です。大師が唐へ留学することを名残惜しんだ母君の為に、この池の面に姿を写して自画像を描いて母君に贈ったといいます。また、池を覆っていた松はすでに枯れてしまったが、池の前に枯木として保存し、「御影の松」と呼ばれています。
立ち寄りスポット
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香色山ミニ八十八ヶ所巡り
善通寺の背後にそびえる香色山には、江戸時代に彫られた八十八体の石像があります。それらの像を一つ一つ訪ねてあるく「香色山ミニ八十八ヶ所巡り」は、善通寺のもうひとつの八十八ヶ所として人々に親しまれています。麓にたたずむ五智院を出発点として、1,600mを約40分かけてのんびり巡れるコースです。
香川県善通寺市香色山 TEL : 0877-63-6328(善通寺市教育委員会生活学習課)
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熊岡菓子店
善通寺仁王門前にある、創業100年を超える善通寺市民に親しまれているカタパンの店。カタパンとは、日清戦争の頃に軍用食として考案された、堅焼きの煎餅のようなお菓子です。現在も手作りされており、気軽に買える価格がいい。1枚10円から。人気はコロンとした形がかわいいショウガ味の石パンです(100g120円)。
住所 : 香川県善通寺市善通寺町3-4-11 TEL : 0877-62-2644
善通寺までのアクセス
善通寺インターチェンジから琴平町向きに国道319号線へ。グリーンハウスを右折、コスモ石油左折、直進すると西院に繋がる大駐車場に着きます。
- 善通寺インターチェンジからは約10分
- 第七十六番札所の金倉寺まで車で約10分
- 善通寺
- 住所 : 香川県善通寺市善通寺町3-3-1
TEL : 0877-62-0111
寝坊 : あり
駐車場 : あり(境内入口・境内まですぐ、200円、167台)
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