巡拝お寺ガイド
母養山 宝樹院 ぼようざん ほうじゅいん おんざんじ 第十八番札所 恩山寺
たらちねの母を思い出す親孝行の寺
御詠歌 | 子を産めるその父母の恩山寺訪ふらひがたきことはあらじな |
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本尊 | 薬師如来 |
真言 | おん ころころ せんだり まとうぎ そわか |
宗派 | 高野山真言宗 |
開基 | 行基 |
お寺の歴史・全体像
もともとこの寺は行基が厄除のために薬師如来を御本尊として刻み、大日山福生院密厳寺(だいにちさんふくしょういんみつごんじ)と号していました。そして、緒人の災厄を除く道場として、女人禁制の寺であったといいます。100年余りを経たある時、修行中の弘法大師を母が訪ねてきたが会うことが許されなかったそうです。そこで大師はひと七日(一週間)滝に打たれ修行をし女人解禁の秘法を修め、母を寺内に招き入れ孝行を尽くしたそうです。その事から、母養山恩山寺と寺号を改めたのです。
この寺を記念して、修行をした赤い欄千のかかっている橋の下に現在はびらん樹が植えられています。また、ここで出家した大師の母の髪の毛が剃髪所に納められています。竹林の生い茂る参道を少し登ってたどり着く境内には、樹齢約300年のイチョウの木や、樹齢約350年という立派なソテツの木もあります。長い階段を登ったところにある本堂の左側には細い階段があり、少し歩けば恩山寺自然公園の展望台に出ることが出来ます。ここからは小松島港や市街地、紀伊水道を一望できます。
お寺について
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大師堂
大師堂には、弘仁5年(814)、41歳の時に大師が自らの像を彫刻されたものを本尊として安置しています。人々に福が訪れ、難厄を免れ、詣った者のいかなる罪も消えるようにと、祈願しながら彫られた大師像です。
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玉依御前の剃髪所
寺号の由来となった大師の母君、玉依御前(たまよりごぜん)を祀ったお堂です。延暦年間、息子に会うためにはるばる讃岐の地から旅してたどり着き、ここで髪を剃ったと言います。お堂の中にはその時の髪の毛が納められています。
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びらん樹
この木は大師が修行の末に女人禁制を解いたのを記念して、自らが植えられたものだと伝えられており、昭和29年(1954)には徳島県の天然記念物に指定されています。この、樹皮がはげて木肌があらわになる様子が、賭け事をして身ぐるみはがされ、丸裸になった人のように見えることから、別名「バクチの木」とも呼ばれています。この葉からとった水は咳止めに効果があるとも言われています。
立ち寄りスポット
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酒井軒本舗
縄文時代から伝わるという日本古来の黒米を使った、たつえ餅(1個100円)が名物。黒米で作った皮の中にあっさりとしたむき餡が入っていて、モチっとした色館です。軽く焼くと香ばしくなり、また別のおいしさが味わえます。手作りで1日50個という限定生産のため、夕方を待たずに売り切れることもしばしばです。
住所 : 徳島県小松島市立江町字万代3-13 TEL : 8853-7-1031
恩山寺までのアクセス
JR南小松島から西へ進み日開野町交差点で左折して国道55号線を南へ。標識に従って右折し、道案内に従って進みます。
- JR南小松島駅から車で約10分
- 徳島インターチェンジからは約25分
- 第十九番札所の立江寺まで車で約15分
- 恩山寺
- 住所 : 徳島県小松島市田野町恩山寺谷40
TEL : 08853-3-1218
寝坊 : なし
駐車場 : あり(参道入口・境内まで徒歩約1分、無料、30台)
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