巡拝お寺ガイド
独鈷山 医舎那院 とっこうざん いしゃないん しょうりゅうじ 第三十六番札所 青龍寺
大師の想いが込められた独鈷杵の着地
御詠歌 | わずかなる泉に住める青龍は仏法守護のちかいとぞ聞く |
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本尊 | 波切不動明王 |
真言 | のうまく さんまんだ ばざらだん せんだ まかろしゃだ そはたや うん たらた かんまん |
宗派 | 真言宗豊山派 |
開基 | 弘法大師 |
お寺の歴史・全体像
延暦23年(804)、唐に渡った弘法大師は長安の青龍寺で恵果和尚に真言密教の奥義を授けられました。帰国にあたって日本にも青龍寺建立をと考え、「約束の地に飛んでいけ」という願いを込め、独鈷杵(とこしょ)を東の空に投げました。
その後帰国した大師は、四国を巡錫し、老松に自らが投げた独鈷が刺さっているのを見つけました。大師は嵯峨天皇に奉聞した後に、一宇を建立して不動明王の石像を安置したといいます。広い寺領を誇る大寺院であったが、江戸時代初期には一時、寺運が衰退する。荒廃した寺は土佐二代藩主・山内忠義が、正保年間(1644~1648)に再建しました。また、宝永4年(1707)にも津波と地震で大きな被害を受けたため、江戸末期にも再建されたといいます。
お寺について
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恵果堂・恵果和尚の墓
仁王門の左手前には恵果和尚をまつった恵果堂があります。さらに三重塔奥の山道の途中には恵果和尚の墓があり、すぐそばは滝が流れる行場となっています。
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本堂・緒堂
仁王門から本堂までは170段の急な石段が続く。境内には本堂、大師堂、薬師堂が一直線に並んでいるが、これは伽藍配置といい、唐の青龍寺を模しています。本堂には本尊の波切不動明王とともに、寄木造りの愛染明王像も安置しています。愛染明王は家庭円満、縁結びの信仰を集めています。鎌倉時代の作とされ、国の重要文化財に指定されています。本堂の軒先から内陣にかけては、海上安全を祈願して奉納された、数多くの絵馬が並びます。また、本堂前には石のお不動さんが、向かい側には三十三観音の石像もあります。
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三重塔
朱色が鮮やかな三重塔は、石段の途中に位置しています。周辺に生い茂る老樹と高さを競うかのごとくそびえており、思わず目を奪われます。
青龍寺までのアクセス
伊野インターチェンジから、国道33号線、県道39号線を通り、土佐市宇佐町へ。県道23号線・県道47号線を海沿いに走り、バス停留所を右折します。
- 伊野インターチェンジからは約50分
- 第三十七番札所の岩本寺まで車で約1時間30分
- 青龍寺
- 高知県土佐市宇佐町竜601
TEL : 088-856-3010
寝坊 : なし
駐車場 : あり(門前、境内まで徒歩約5分、無料、20台)
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