お遍路ブログ
遍路の大先達・鉄人。中務茂兵衛さんvol.2
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平成24年4月6日 遍路の大先達・鉄人。中務茂兵衛さんvol.1
続き
山口県大島郡周防大島町椋野(むくの)
四国八十八ヶ所歩き遍路における最多巡拝者、中務茂兵衛(なかつかさもへえ)さんの出身地。
「生き仏」と慕われた郷土の偉人を称える「茂兵衛堂」が、この地に存在する。
朝早くのお参り。
扉を開くと、入定お大師さまが鎮座。その右後ろに・・・
茂兵衛さんの肖像。
自身の縁談を、家柄を理由に兄に反対されたことで四国遍路を発心。
19歳の春に故郷である周防大島を離れ、一度も故郷に帰ることなく四国を回り続け
76歳・281度目の遍路途上でその生涯を終えた。
88度目の遍路から遍路石(道標)のを建立。
その数は220基余り。現在も四国方々で見ることができる。
元来、先達とは案内人・ガイドだけではない。
後進の遍路の救済、四国八十八ヶ所文化を次代に伝える役割も担っている。
お大師さまの裏には、茂兵衛さんの位牌。
壮大な旅人生を終えて初めて、帰郷を果たしたと言われている。
上部には、八祖大師の肖像画
お大師さまはもちろん、第七祖・恵果(お大師さまの師匠)の絵もある。
一周1,150kmと言われる四国八十八ヶ所を280周続けるとその距離は・・・
322,300km!
地球一周が約40,000kmなので、8周余り。
地球から月までが約400,000kmと言われているので、それに及ぶ程の距離。
人生をお大師さまに捧げ、遍路に身を委ねた茂兵衛さん。
彼の功績、巡拝回数、決意。この先、茂兵衛さんを抜く者はおそらく現れないだろう。
椋野集落を見下ろす高台に登ってみました。
茂兵衛堂へ行く時、居る時には気付かなかった満開の桜林。
この周防大島は、戦前ハワイに移住する人々が多かったと言われている。
茂兵衛さん然り、未知の世界・境地へ臆せず飛び込んでいく気概が、
この島の人達には備わっているのだろうか。
終
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文 : 四国八十八ヶ所霊場会公認先達 / 四国六番安楽寺出家得度 野瀬照山
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