お遍路ブログ
最上三十三観音1番若松さまへvol.3
積雪多い中参拝を終え帰ろうとした時、とあるお堂を発見した。
特にこれと言って変哲の無い、コンクリートのお堂
四国八十八ヶ所の分所と、むかさり絵馬なる物が展示されていました。
後者、「むかさり絵馬・ムカサリ絵馬」 ムカサリ絵馬について、お寺のサイト
衝撃的な絵図を目の当たりにして写真が撮れなかったのですが、
こんなリアリティ豊かな、見る者に何かを訴えかける、悲しい絵馬は見たことはありません。
「ムカサリ」とは山形の方言で、婚礼の意味。
婚礼の絵に享年と戒名が記されている、「嬉し悲し」の絵馬。
この地方(山形県東部、村山と呼ばれる地域)では、結婚をすることなくこの世を去った者に対して
せめてあちらの世界では、結婚式を挙げて幸せに過ごして欲しい・・・
「結婚をすることなく亡くなった」ということは、
水子や夭折、成人していても戦争や交通事故等で亡くなった人も未婚であれば含まれる
広義的な追善供養の形です。
絵馬には婚礼の様子が描かれていますが、男・女どちらかは想像の人物。
故人は実在の人物を似せて描きますが(最近は合成写真もあるようです)、
相手はあくまで想像の人物、実在の人物を似せて描いてはいけない。
結婚相手が誰か明らかになると、あの世に居る故人が迎えに来て、連れ去ってしまうからだそうです。
この絵馬は若松観音だけではなく、山形県村山地方一帯に存在するようなので、
(かの有名な山寺立石寺や、他最上三十三観音霊場でも)
次に山形に行った際には、可能な限りでの取材を試みてみます。
終
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文 : 四国八十八ヶ所霊場会公認先達 / 四国六番安楽寺出家得度 野瀬照山
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