お遍路ブログ
高野山から熊野本宮へ 熊野古道・小辺路3
伯母子峠を越えたのも束の間、次は「三浦峠」が待ち構えています。
俗世に別れを告げて、まずは川を渡ります。
橋板は網、下を見ると ちょっと怖い。
遠くを見ることにしましょう。きれいな川に癒されます。
この先訪れる登り、この時点で知る由もなく・・・
三浦峠までの登り、数軒家があるのですが、
道どこ? ここ家(庭)の中じゃないの? そんな場所を通ります。
道標看板が有るからいいものの、無ければ参詣道を歩いていることを忘れることでしょう。
登りが始まりました。
ここにもやはり、旅籠の跡があります。
近くには、老杉が。
屋敷の風除けに植えたのだとか。 夜になると、歩き始めそうです。
湧き水がありました。貴重な給水ポイントです。
水を汲んで、某スポーツドリンクの粉を溶かしました。
遍路道中の山道で、生水を汲んで飲むということは、あまりありません。
(季節にもよりますが)水を多く持つか、自販機ごとに給水するかで、何とかなった印象。
ありがたいです。
それを考えると、小辺路は登山。装備、命の水の準備はぬかりなく。
とにかく登ります。あの割れ目が三浦峠でしょうか。期待が膨らみます。
麓の集落が見えますが、先程休憩した三田谷・三浦と思われます。
三浦峠に到着。
WC、休憩小屋がありました。
着いた途端、雨が降り始めました。この場所で良かったです。
小辺路の地図があったので、これまでの足跡を思い返してみるのですが
よく、まぁ、歩いたもんだと
苔むしたお地蔵様がいらっしゃいました。
少し下ったところに、観音堂。
如意輪観音さんがいらっしゃいました。
御真言は「おん はんどめい しんだまに じんばら うん」
八十八ヶ所の御本尊様の中にはいらっしゃいませんが、
24番最御崎寺の奥の院(現在は24番宿坊観音堂に祀られています)にいらっしゃる仏様です。
小辺路を歩いていると、ちらほら仏様の姿を見ることができますが
いずれの仏様も表情が柔らかく、通る旅人を見守ってくれている印象を受けます。
三浦峠を下山しました。雨は上がって、良い夕暮れです。大きな蔵がありました。
八重桜でしょうか? 今が見頃です。
麓の国道425号に出たところ、「西中バス停」
日曜だったので運休便が多く、16時の時点で終バスは行った後。
トイレ、水、食糧・・・
切らしてしまったのでので、歩くしかありません。
西中集落から約8km、2時間歩くと 温泉施設があります。
アスファルト道は、歩き遍路で慣れたもの。入浴だけを楽しみに、無心に歩きました。
「昴の郷」
着いて入浴しようとするも、
「本日は混雑しておりますので、日帰り入浴は受け付けておりません」
せめて食事だけでも、
「レストラン混雑しますので、宿泊のお客様の貸切となっております」
ガーン
人生10本の指に入るショックでした。
悔やんでも仕方ありません。それから十津川の集落まで歩きました。
昴から約2km、気持ちの切れた状態でよく歩けたもんだと(その間の記憶ナシ)。
おかげで、源泉掛け流しで有名な十津川温泉の共同浴場に入ることができました。
スーパー(19時まで営業)で食糧・水の調達もできて、結果オーライ。
旅は風任せ。
知らない土地だからこそ、できる経験がありますね。
つづく
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文 : 四国八十八ヶ所霊場会公認先達 / 四国六番安楽寺出家得度 野瀬照山
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