お遍路ブログ
湯殿山瀧水寺大日坊
2010年の歩き遍路案内が無事終わりました。
次は、自分のお参りをして気持ちよく年を越したいところ。
恒例としている最後参り、どこ行こうかな。
自分参拝の時は、静かにお参りできる場所を選びます。
清○寺さん、○福寺さんのような、観光寺は苦手です。
静かにお参りするのは・・・
・非観光寺さん
・非行楽時期
・冬期は雪に閉ざされる場所
いくつか挙げてみましたが、あまり色々考えなくてもこの基準で選べば、静かな場所に行き着く気がします。
年末天候大荒れの中、お参りシメに出かけました。
向かったのは東北山形、出羽三山と呼ばれる信仰のお山の一つ・湯殿山。
湯殿山(神社)はさすがに登れないので、この時期でも参詣できる瀧水寺大日坊へ。
向かうに連れ、降雪・積雪共に増して行きます。
車のフロントガラスに丸い物が当たると思ったら、霰(あられ)でした。
大日坊到着。
左の写真は山門、右は本坊。
最初、通り過ぎてしまいました。
引き返して来たものの、工事中??
・・・これがれっきとした、大日坊の姿。
冬は雪が多いので、寒さ・雪除け対策だそうで、これでもまだ雪は少ない方との事。
中に入ると、宝物(仏像)がたくさん。
歴代の天皇、数々の武将に庇護・信仰されていた事を伺い知ることができます。
明治の廃仏毀釈と放火でその多くは失われたそうですが、それでもまだ多くの宝物がこのお寺で守られていました。
宝の一つに、真如海上人の即身仏があります。
即身仏を本で読んだことはありましたが、実際に拝見したのは初めて。
仏教の中では最も過酷と言われる修行を経て、即身仏へと姿を変えたにも関わらず、
上人さまのお顔は、何か微笑んでいるように見えました。
(→即身仏が見たい方は、大日坊のホームページで見ることができます)
僧と共にお参りして、たくさんのお話を聞いているうちに、雪が止みました。
時間にして2時間近い時間が流れていた事に気付いたのは、出発しようとした時です。
時間を忘れるとはこの事で、本当に充実の時間を過ごすことができました。
その間出入りする人はおらず、参拝者は自分だけ。
雪は音を吸収するので、辺りは本当に静か。
聞こえる音と言えば、屋根に積もった雪が地面へ滑り落ちる際の音くらい。
静寂の中に身を置いて、自分と話をする。振り返る。(悩み解決の)糸口を探る。
お参りって、こういう事じゃないでしょうか。
お遍路も同じ。お寺をお参りしている時、歩いてお寺を目指す路上、その区別はありません。
お遍路中を楽しくおしゃべりで過ごしては、非常にもったいない気がします。
来年も良い御案内に努めたいと思います。
今年の煩悩を振り返りつつ、今年最後のお参りを、素晴らしい形で締めくくる事ができました。
お気軽に
どうぞ!!