巡拝お寺ガイド

摩尼山 宝蔵院 まにざん ほうぞういん こくぶんじ 第二十九番札所 国分寺

第二十九番札所 国分寺

土佐を代表する名刹は紀貫之も訪れた

御詠歌

国を分け宝を積みて建つ寺の末の世までの利益のこせり

本尊

千手観世音菩薩

真言

おん ばざら たらま きりく

宗派

真言宗智山派

開基

行基

お寺の歴史・全体像

「諸国で最も良い土地を選んで建てよ」という聖武天皇の勅願により、天平13年(741)に行基が建立した寺です。天皇自ら金光明最勝王経を書写して納め、天下泰平、五穀豊穣、万民豊楽を願う祈願所としました。本尊は千手観世音菩薩。後に弘法大師が真言宗の寺として中興。招福・除災の星祭の秘法を修めて、四国霊場に定めました。

一帯は「土佐日記」の作者・紀貫之が、国司として4年間滞在した国府の地としても有名です。歴代天皇からの信仰が厚かったほか、長宗我部氏や土佐藩主・山内氏からも信仰を集めました。数多くの歴史が残っていることから、大正11年には境内地全域が史蹟として国の文化財指定を受けています。また、昭和52年から行われた寺の発掘調査では、弥生時代の住居跡も見つかっています。寺宝は大小二つの木造薬師如来像。一つは平安後期の檜一本造り、もう一つは鎌倉時代の寄木造りで、いずれも重要文化財です。寺の北東には紀貫之が赴任した屋敷跡もあるので、ぜひ足を伸ばしたい。この寺の鐘は、朝夕2回つくが、その音は全部で7つ。これは真言を唱える回数を表しています。

お寺について

  • 大師堂

    寛永11年(1634)に建立された大師堂は、文化年間(1804~1809)と明治17年に修復されました。また昭和35年には屋根の大修理が行われており、それまで柿葺きだった屋根が銅板葺きに改められました。

  • 庭園・句碑・歌碑

    杉苔が美しい庭園は、訪れる者の心を和ましてくれます。寺は創建当時の塔心礎を主石として整備されているといいます。境内には句碑、歌碑が点在しており、俳人・高浜虚子の五女高木晴子の句碑や長男・年尾の句碑などが置かれ、じっくりと観賞しながら疲れを癒すお遍路さんも多いです。

  • 本堂

    本堂

    本尊の千手観音をまつった金堂は、永禄元年(1558)に長宗我部国親・元親親子が再建したものです。樹齢150~200年の椹(さわら)を使った柿(こけら)葺と天平様式を思わせる寄棟造りが特徴的な建物は、明治37年に国の重要文化財に指定されています。内部の海老紅梁(えびこうりょう)は土佐で最も古いとされており、吹寄垂木からは室町時代の特色が見て取れます。昭和7年~昭和8年にかけて解体大修理、昭和41年と平成6年には屋根の葺き替え工事が行われました。

  • 仁王門

    仁王門

    明暦元年(1655)、土佐二代藩主・山内忠義公が寄贈したといわれます。豪壮な二層造りの門の左右を、金剛力士が固めています。昭和62年には解体修理が行われました。階上には創建当時の梵鐘が架かっていたが、現在は金堂の中に納められています。

立ち寄りスポット

  • 道の駅南国 「風良里」

    道の駅南国 「風良里」

    生産物直販コーナーや特産物コーナーなど、多彩な施設が集まった道の駅。特産物コーナーでは、土佐打刃物やサンゴ製品など土佐ならではの土産物が手に入ります。南国産の味噌など、南国市民だけが知っている掘り出し物に会えるかも。また、インフォメーションコーナーでは観光情報も入手できます。

    住所 : 高知県南国市左右山102-1  TEL : 088-880-8112

  • 高知県立歴史民俗資料館

    高知県立歴史民俗資料館

    知の歴史を原始、古代、中世、近世、近・現代の順に展示した総合展示室、高知の生活文化を海・山・野・鍛冶の4テーマに分けて展示した民族展示室をメインに高知の歴史が楽しみながら学べる施設です。総合展示室には、山内容堂所用陣羽織や、長宗我部元親関係資料などがあり、いずれも興味深いものです。

    住所 : 高知県南国市岡豊町八幡1099-1  TEL : 088-862-2211

国分寺までの地図

国分寺までのアクセス

南国インターチェンジから、国道32号線を南国方面へ、道の駅南国の前を左折し、県道45号線に入ります。約1km走り、バス停国分寺通りを右折し約400m走ると右手に見えてきます。

  • 南国インターチェンジからは約15分
  • 第三十番札所の善楽寺まで車で約30分
国分寺
高知県南国市国分546
TEL : 088-862-0055
寝坊 : なし
駐車場 : あり(仁王門脇、境内まで徒歩約3分、無料、50台)

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